■何のために出版するのか?

よく、「本を出したい」という方にお会いします。
特に、起業されている方、個人で何か事業をされている方にお会いすると、多くの方が「私もいつか本を出してみたいと思っているんです」とおっしゃいます。


書籍出版をして、本の著者になる。多くの方が抱いている夢なのかもしれません。

もちろん、そうした夢を持つことは素晴らしいことです。ですが、そういうみなさんに、私から問いたいことがあります。それは、


「何のために、本を出したいのですか?」

ということです。


つまり、「出版の目的」です。

実際に、本づくりのスタート地点、「企画」の段階で、私は著者に対して、「〇〇さんは、何を目的として、今回の本を出したいと思っているんでしょうか?」と聞いて、出版の目的を明確にしてもらいます。


出版の目的はさまざまです。

以前私が編集のお手伝いをした本、『広報・PRのための、シンプルな本と企画のつくり方 ー書籍出版で、深く強く伝えるコミュニケーションー』(窪田 篤 、good.book編集部 )で、主な出版の目的として次のようなものを挙げています。


① 作った本を販売して印税を得たい

② 作った本を会員やセミナー受講生などの限られたコミュニティに届けたい

③ ごく限られた知り合いに渡すための本を作りたい 

④ 特定ジャンルやテーマでの(著者の)知名度を高めたい

⑤ 専門性が高い情報なので、広く売るというよりも、求める人がその情報を入手できるようにしておきたい


私が親しくおつき合いさせていただいている、ある著者の方は、出版の主な目的を、「自分の思考を整理するため」「自分の考えを体系立てて言語化するため」とおっしゃっています。

また、そういう方にはあまりお目にかかったことはありませんが、単に「本を出している著者になれれば、それでいい」という方もいるようです。

つまり、「本を出すことは、ある種のセルフブランディング(はくづけ)であり、売れる売れないは気にしない。本を出すことに意義があるのだ」とぃう考えです。もちろん、そうした考えもありでしょう。

本づくりの目的によっては、「つくった本がまったく売れなくてもいい」のです。


本づくり、出版の目的は人それぞれでなのです。

私は本づくりにおいて常に、「この著者は、何を目的に本を出したいと思っているのか?」をじっくりとヒアリングしつつ、その著者がめざすゴール、目標達成のために、いかにお手伝いができるか? を考えながら仕事をしていきたいと思っています。








オンライン出版のスローウォーター出版

スローウォーター出版(SlowWater)は、「知のシェア。個人&企業のブランディング・PRをお手伝いする」をコンセプトに、オンライン出版に特化した新しいスタイルの出版社です。 SlowWaterは、在庫を抱えるリスク「ゼロ」、絶版になるリスク「ゼロ」の「POD出版」サービスに特化した、東京・西荻窪の出版社です。