■ブックライティングという仕事

「ブックライティング」「ブックライター」という仕事があります。プロのライターが、本の著者に代わって原稿を書く仕事です。

「ゴーストライター」という言葉もありますが、ゴーストライターには、ややネガティブなイメージがありますよね。

音楽業界で「ゴーストライター」というと、世間を騒がせた新垣隆氏と佐村河内守氏の「ゴーストライター問題」を思い出す人も多いのではないでしょうか。

また、ひと昔前にブームだった、いわゆる「タレント本」も、「実はゴーストライターに書いてもらっていた」などと、物議を醸したケースが多々ありました。

実際に私も、本ではありませんが、ある、誰もが知っている有名な女性タレントさんのメルマガのコラムを、定期的に本人にインタビューし、本人に代わって(本人が書いた体で)執筆していたことがあります。


話を「ブックライティング」「ブックライター」に戻しましょう。

いま、毎日、毎月、大量のビジネス書、自己啓発書が発行されています。その多くは、プロのブックライターが取材・インタビューしたり、またはセミナーなどで著者が喋った音源をもとに書いていると思っていいでしょう。それは別におかしなことではありませんし、隠すようなことでもありません。そこに書かれていることは、基本的に本の著者が考え、話したことなのですから。


そもそも、執筆を本業としている人、または、よほどスラスラと何の苦もなく、思ったことを上手い文章で書ける人でない限り(そんな人は、ほとんどいません)、自分で本の文章を書くのは無理です。

そこで、文章のプロの出番です。


ブックライターは、著者が書きたいことを取材・ヒアリングして、本全体の構成や見出しの立て方、必要な情報と不要な情報の選別、補足情報のリサーチなどをしながら、著者に代わって文章をまとめてくれます。


ブックライターにも、経験とスキルによってさまざまなレベルの人がいます。自伝的な本ならば、そこそこのレベルのライターでも十分対応できるでしょう。しかし、もしあなたがビジネス書などの執筆をブックライターに依頼したいと思うなら、相当ハイレベルのライターに依頼しないと、大変なことになります。

なぜなら、ブックライティングには、かなり高度なスキルが求められるからです。

ブックライターに求められる能力は、「文章力」ではありません。何が最も必要な能力かというと、それは「コンセプト構築力」です。


今日はここまで。「ブックライティング」「ブックライター」の、さらに奥深い世界については、また次回に詳しく書くことにします。お楽しみに!

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