■高橋幸宏さんの思い出

今朝、YMOの高橋幸宏さんが亡くなっていたとの一報をニュースで聞きました。


昨日このブログで、いままでインタビューした人について書きましたが、そのリストの中に高橋幸宏さんも入っていました。ちょうど、「幸宏さん、最近どうしているかなあ」と思っていたところだったので、ビックリです。


高橋幸宏さんにインタビューしたのは、たしかいまから25、6年前だったと思います。

当時私は、小学館が発行していたテレビ情報誌『テレパル』の仕事をしていました。同誌の「CSチャンネルPRページ」を担当していたのですが、そのコーナーは、映画、音楽、スポーツなど各専門チャンネルに関連する各界のいろいろな著名人にインタビューし、「チャンネルや番組の魅力を語ってもらう」というものでした。


高橋幸宏さんは釣り好きとして有名だったので、某映画チャンネルで放送予定だった、「釣りをテーマにした、ある作品の見どころを語ってもらおう」という企画でした。その作品とは、確か『フィッシング・ウィズ・ジョン』というタイトルのTVシリーズで、ジョン・ルーリーがジム・ジャームッシュやトム・ウェイツら仲間たちを誘って釣りにいくというものでした。


インタビュー場所は、霞町交差点(西麻布)から六本木方面への坂を上る途中の、ちょっと脇道に入ったあたりの小さなオフィスビルでした。

幸宏さんは、想像通りとてもオシャレな装いで、物腰も柔らかく、話し方も静か。イメージ通りの紳士的な雰囲気で、ゆっくりと丁寧に話をしてくださいました。

その話から、「幸宏さん、本当に釣りが好きなんだな」と思ったのを覚えています。いま思い返すと、高橋幸宏さんに音楽やファッションの話ではなく、「釣りの話」、しかも、ジョン・ルーリーやジャームッシュ、トム・ウェイツの釣りについて、あれやこれや聞けたインタビュアーは数少ないのでは? と思います。いい思い出です。


その後、同じYMOの坂本龍一さんにも単独インタビューする機会に恵まれたのですが、高橋幸宏さんと坂本龍一さんへのインタビューは、私のライター・編集者人生のなかでも最も印象に残る仕事です。


さようなら、高橋幸宏さん。ありがとうございました。

オンライン出版のスローウォーター出版

スローウォーター出版(SlowWater)は、「知のシェア。個人&企業のブランディング・PRをお手伝いする」をコンセプトに、オンライン出版に特化した新しいスタイルの出版社です。 SlowWaterは、在庫を抱えるリスク「ゼロ」、絶版になるリスク「ゼロ」の「POD出版」サービスに特化した、東京・西荻窪の出版社です。